こんばんは、minnieです。
今日は輸液療法(持続点滴)中の患者さんの管理にについて見ていきます。
あなたは今日、持続点滴中の患者さんを受け持ちます。
- 朝カルテから、どんな情報を収集しますか?
- 患者さんの元に行ったら、何を確認しますか?
- 受け持ち勤務帯では、何を確認しますか?
- 何を申し送りますか?
点滴に関係することのみで、考えて見ましょう。
1.朝の情報収集
基本
◆薬剤の指示の確認(薬剤の作用・副作用は理解しておきましょう)
◆挿入部位
◆ルートの挿入日(挿入何日目か)
上記3点は、必ず確認しましょう。
複数の薬剤を投与しているとき(複数ライン)
◆メインルートはどれか
◆側管はどれか
CV(中心静脈ライン)で、ダブルルーメン以上のときは、
◆どのルーメンに、どの点滴が接続されているのか
→ ここは、しっかり理解しておきましょう。
薬剤によっては、同じラインから投与してはいけないものもあります。そのため、薬剤の理解は必須です。
抗生剤などを側管から一時的に投与するときは、
どのラインから投与するかを、考えられるようになりましょう。
(わからないときは、先輩・薬剤師に必ず相談しましょう)
2.患者さんの元での確認
基本
6Rでの確認は必須ですね。でも、6Rだけでは不十分です。
(今回は、6Rの話はしません)
また、私は以下の流れの中で6Rの確認をしています。
◆薬剤の確認
カルテの指示書と、実際に投与されている点滴が一致しているか
確認しましょう。施設によって条件は異なると思いますが、
ボトル(貼られたシール)に患者氏名や薬剤名が
書かれていると思うので、それらを1つずつ確認します。
前の勤務者が先輩だからと言って、誤っていない保障はありません。
患者さんの安全のため、自分の責任遂行のため、必ず確認しましょう。
また、自分が受け持った時点の点滴の残量も確認しましょう。
指示通り滴下されいれば問題ありませんが、指示量と比べて残量が
多い、または少ない時は、必ず前の勤務者に確認をしましょう。
(薬剤によっては、患者さんに悪影響を及ぼすものもあります)
◆点滴ルートの確認
ボトルを確認したら、ビン針〜刺入部までのルートを目視確認していきます。
-
- ビン針がボトルに、しっかりと刺入されているか(漏れがない)
- 点滴筒に溜まっている、点滴の量が適切か(1/2〜1/3程度)
→ 滴下が悪くないかも、確認しておきましょう。 - ルート内に白濁や結晶がないか
→ 逆血は見逃さないでしょうが、白濁や結晶化も見落とさないように! - ルートに折れや捻れがないか
- 三方活栓がある場合は、三方活栓の向きが正しいか
- 側管の接続がある場合は、接続にゆるみがないか
- 刺入部の(針との)接続がゆるんでいないか
◆刺入部の確認
ルートをボトルからたどり、確認を終えたら点滴の刺入部の確認をします。
-
- 患者さんに痛みがないかを尋ねましょう
- 刺入部に発赤・腫張・硬結・液漏れがないか
- 固定テープの剥がれ、汚染がないか
1・2のときは、刺し替えた方がいい場合が多いです。
3は、テープが剥がれていれば補強でOKです。フィルム材を剥がすと感染のリスクにもなります。やむ追えなく貼り替えるときは、刺入部周囲をアルコール綿などで消毒し(乾燥させ)てから、新しいフィルム材を貼りましょう。
汚染の場合は、状況によっては刺し替えましょう。
点滴は感染源となります。
また、静脈炎やデバイスによる褥瘡(皮膚損傷)の原因にもなります。
異常時は、状態を悪化させないように状態を正しくアセスメントして
対処しましょう。
◆滴下確認
ルートの確認の時に、滴下スピードが指示通りであるかを確認しても
OKですが、私は上記の工程(刺入部までの確認)が終わってから、
最後に滴下合わせをすることをお勧めします。
理由は、
滴下合わせをしてから、クレンメより下のところでトラブルがあると、
再度滴下合わせをする必要があるからです。
他にも、患者さんの手の向きが悪いと滴下速度に影響が出るので、
私は刺入部を確認後、手の位置・角度を正しくしてから滴下速度を合わせる
ことにしています。
「時間管理」「時間管理」とよく言いますが、
1つ1つの動作を無駄なく行えるようになることが、
時間管理の近道であると私は思います。
3.受け持ち中の確認
基本
◆ 滴下状態
合わせた滴下スピードで投与できているか、指示通りに点滴できているか
を確認しましょう。
薬剤的に注意が必要のない点滴でも、患者さんの状態によっては、
スピードの増減が病態に影響を及ぼす場合があります。
上記、2で述べた
◆ ルートの確認 ◆ 刺入部の確認 は、適宜行いましょう。
私は、患者さんにもよりますが、最低2時間に 1回は「滴下状態」を
確認します。
「ルートの確認」は滴下に問題がなければ、勤務の終了前に行います。
「刺入部の確認」も、患者さんからの何かしらの訴えがない場合は、
勤務の終了前に行います。
患者さんの認知機能が低下している場合は、それぞれの確認回数を
増やして確認をします。
4.申し送り
基本
申し送り事項は、勤め先によると思いますが、
点滴については、異常や問題がなければ口頭で申し送ることは
あまりないと、思います。
ただし、投与が遅れている、進みすぎているなどは、理由を添えて
必ず申し送りましょう。
◆ 薬剤によって、申し送りをする
ここは、病態と薬効を理解していないと、上手く言えなところですね。
投与している薬剤が、患者さんに(期待した)効果を発揮できているのか、
いなのかということです。
おわりに
薬剤による影響を除外すると、上記のことを確認しながら
私は点滴管理を行なっています。
ご自分の確認事項と、是非比べてみてください。
また、自部署の「できる看護師」の確認事項と比べるのも
面白い(勉強になる)と思います。
今回は触れませんでしたが、
輸液ポンプを使用している場合は、もう少し観察項目が増えます。
ポンプの使用ですが、ポンプを過信している人も多いと思います。
輸液ポンプ・シリンジポンプは、点滴漏れやルートのトラブルには
反応がとても遅かったり、反応しない場合もあります。
だから、フリーで滴下している場合よりも、注意が必要だと
思っておきましょう。
それでは、今日はここまでです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
minnieでした。